シベリア抑留関係展示会

Category : つぶやき
もうすでに夏も終わったが、夏の季節になると、決まって戦争物の本を何冊か読む。
シベリア強制収容所については、いろんな方が書かれている。

胡桃沢耕史の直木賞受賞作「黒パン俘虜記」、「跳んでる警視・・・」シリーズで有名になりすぎ、明るい喜劇作者と思っている人が多いかもしれないが、胡桃沢は過去、直木賞が欲しくて欲しくて、果敢にいろんなジャンル、作風を変え賞を目指すのだが受賞ならず、一時は色物なども記していた、あきらめかけた最後の最後、自らの戦争体験記で奇しくも受賞を果たした。
飾らない文章で過酷な事実を抑えて筆致で記しながらも、絶望や怒りが伝わる自伝ならではの名作。

辺見じゅんの「収容所から来た遺書」、収容所での数々の苦労、困難な生活の中でも、人間の尊厳さを失わず、自らを高めようと文化や歴史を学びあう仲間たち、しかしシベリアの厳しさは生きるだけでも容易ではない、ラーゲリの中で生まれた仲間の一体感と、無くなっていく命を淡々と記し、圧巻はラーゲリから現代へと伝える遺書、ノンフィクションゆえの凄まじさがある。
大宅賞受賞の感動作。

そのほか戦争体験者の自伝的な作品など複数読んだ、最近は戦争を通し自己犠牲することを美化するような映画や、政治家の発言などが多いが、戦争体験者が高齢化していく中ですばらしい作品が減っていくのはとても残念だ。

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昨日の新聞に、富津のイオンで「シベリア抑留関係展示会」が有ることを知り、今日、行ってきた。

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戦争では、職を辞しあるいは学業半ばで戦地へ送られ、家族を残し、傷つき、命を失い、辛酸をなめた人は数限りない。

その中でも、第二次世界大戦が終戦したのにも拘らず、ソビエト軍の強制拉致によりシベリアの強制収容所へ送られ、極寒の地で飢餓と重労働の果て病に倒れ、二度と家族と会えなかった数万人の人がいた。

展示会はその記録の一部だ、その中の一部の展示品を紹介する。
(写真撮影と公開は口頭で許しを得た)


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絵の作者は、もう亡くなってしまったが収容所から奇跡的に生還された方だ、自らの記憶をたぐりながら、記録に残すことの使命感に燃え描いたと思われるが、思い出すだけでも辛かったのではないだろうか。

展示会関係者は高齢で、閲覧に来ている人も年配者が多い、若者は素通りするだけ、多くの人が訪れる場所なのに残念だ。

戦争の教育を国がしていかない以上、市民が伝え続けなくてはいけない、一人一人が自ら戦争のことを学び、周囲に伝えなくてはならない。

TVで見るようなミサイルを飛ばしたり、航空機で爆撃することだけが戦争ではない、戦地で戦う兵隊にも親もいれば家族もいる、その爆撃の下には多くの普通の人々が生活している。
残された家族もいざ戦争ともなれば、普通の会話すらならず、世間の目を気にし、監視し合う生活が始まるのだ。
戦地は戦場だけでなく、すぐ私たちの回りも戦地となるのだ、それが戦争だ。

今日は子供が用事で一緒にこれなかったが、機会あることに戦争の悲惨さ、戦争を繰り返してはいけないことを教えよう。

毎年、夏の季節は戦争のことを普段より考える機会が多い。


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